機能改善 領収データ発行機能にてインボイス制度の書式での出力に対応しました。 詳しくはこちらをご覧ください。

新機能 参加者によるイベント出席機能をリリースしました。今までは主催者による出席管理機能はありましたが、大規模イベント等での受付処理が大変とのフィードバックをいただいてました。今後はイベント作成時に発行される「出席コード」を会場現地や配信で共有してもらうことで、参加者自身でイベント出席登録を行うことができるようになります。これにより受付処理が容易になりますので、イベント主催者の皆様はぜひご活用ください。詳しくはこちらのニュース特集ページ をご確認ください。

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Nov

17

第3回 WBAレクチャー[オンライン]

脳型機械学習モデルの構築体験記:海馬のような確率的生成モデルはどのような足場の上に作られたのか?

Organizing : 特定非営利活動法人 全脳アーキテクチャ・イニシアティブ

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参加枠

Free

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184/200

Description

第3回 WBAレクチャー[オンライン]

テーマ:脳型機械学習モデルの構築体験記:海馬のような確率的生成モデルはどのような足場の上に作られたのか?

開催詳細

  • 日 時:2021年11月17日(水)(18:30~20:40)
  • 会 場:オンライン Zoom Meeting
  • 定 員:200名
  • 主 催:NPO法人 全脳アーキテクチャ・イニシアティブ
  • 後 援:脳情報動態を規定する多領野連関と並列処理
  • 運 営:WBA勉強会実行委員会

開催趣旨

本レクチャーでは、高度なソフトウェア開発スキルを持ちつつも、神経科学の深い知識を持たない機械学習研究者が、約1年で脳に整合的な計算モデルの論文[1]を投稿するに至った経緯を中心に、脳参照アーキテクチャ(BRA)駆動開発について紹介します。ここで、BRAとは、ソフトウェアの構造的な仕様を提供する情報であり、脳のメゾスコピックなレベルの解剖学的構造に機能的な仮説や現象を付加した設計情報です。今回の取り組みでは、海馬体のナビゲーション機能に着目し、その解剖学的構造や計算機能との整合性が高いモデルを構築しました。まず、布川絢子氏が、BRAを用いた開発の全体像とデータの記述方法について説明し、そのあとに、海馬体の解剖学的知見などを整理し、情報の流れを示すデータフロー(BIF)を作成過程を紹介します。次に、谷口彰氏が、BIFを足場として上記のBIFと整合性のある確率的生成モデル(PGM)を設計し、従来の工学的なSLAM (Simultaneous Localization and Mapping)にはない機能を提供することができた経緯と、今後の実装計画についてお話しします。
[1] Taniguchi, A., Fukawa, A., & Yamakawa, H. (2021). Hippocampal formation-inspired probabilistic generative model. In arXiv [cs.AI]. arXiv. http://arxiv.org/abs/2103.07356

WBAレクチャーのSlackチャンネルについて

ご希望の参加者さまには、「#wbaレクチャー03」というSlackチャンネルにご招待します。Slackチャンネル上では、下記内容を予定しております。

  • 公開できるスライド資料がある場合、事前公開いたします
  • 当日質疑応答では、Slackからのご質問を優先的に選ばせて頂きます
  • イベント終了後や翌日に、講師が直接質問にご回答させて頂きます
  • ご参加者さま同士での、勉強会内容についての議論も歓迎です

※ すべてのご質問にお答えする事を約束するものではありません。
※ Slackチャネルに参加ご希望の場合は,お申込み時にアンケートで参加希望とお答え下さい。

講演スケジュール

時間 内容 講演者
18:25 開場
18:30 開会の挨拶 山川宏(全脳アーキテクチャ・イニシアティブ)
18:35 海馬体周辺におけるBRA駆動開発の進展 布川絢子(全脳アーキテクチャ・イニシアティブ)
19:20 休憩(10分)
19:30 BRAに基づく海馬体の確率的生成モデルの構築 谷口彰(立命館大)
20:15 BRA評価 山川宏(全脳アーキテクチャ・イニシアティブ)
20:15 フリーディスカッション 布川絢子、谷口彰、山川宏
20:35 Closing Remark 孫 暁白(実行委員長)
20:40 終了

海馬体周辺におけるBRA駆動開発の進展

講演者:布川絢子(全脳アーキテクチャ・イニシアティブ)

概要:動物の脳に学びモデルを実装するために,脳参照アーキテクチャ(BRA)は重要である.本講演では,BRAを用いた開発の全体像とデータの記述方法について説明する.その後,BRAの作成過程や情報の流れを示すデータフロー(BIF)の具体的な記述について,脳領域である海馬体を対象に行った研究成果をふまえながら紹介する.

BRAに基づく海馬体の確率的生成モデルの構築

講演者:谷口彰(立命館大)

概要:機械学習×ロボティクスにおいて、SLAM (Simultaneous Localization and Mapping)は空間認知の基本機能として実現されている。一方、神経科学においては、海馬体が空間認知の機能を担っているとされている。本講演では、海馬体を例にBIFと整合性のある確率的生成モデル(PGM)を構築した経緯とその方法について説明する。また、我々が構築した海馬体のPGM(HPF-PGM)の概要について紹介する。


当日の参加方法

  • 開催前日および当日、Connpass から Zoom への登録情報(URL)のお知らせが届きます。
  • 開催当日18:25までに Zoom の登録URLにアクセスし、登録を行ってください。 登録する名前は実名でなくてもかまいません。
  • 登録承認後、Host WBAI (noreply@zoom.us) から Zoom アクセス用のリンクを含むメールが送られてきます。
  • Zoom アプリの準備がまだの方は、事前にお使いの端末にインストールしておいてください。
  • 開場時間(18:25)になったら上記リンクをクリックし、Zoom にアクセスしてください。

運営スタッフ

  • プログラム委員長 :山川宏
  • 実行委員長:孫 暁白
  • Connpass作成/運営:藤井 烈尚
  • 広報:荒川 直哉(WBAI事務局)
  • 当日Zoom担当:西村 由弥子、生島 高裕
  • 当日参加者担当:福沢 栄治

Zoomパーフェクトマニュアル

  • zoomについてのご不明点は、こちらを参考にしていただければ幸いです。



全脳アーキテクチャ勉強会創設者

◎ 産業技術総合研究所 人工知能研究センター 一杉裕志

1990年東京工業大学大学院情報科学専攻修士課程修了。1993年東京大学大学院情報科学専攻博士課程修了。博士(理学)。同年電子技術総合研究所(2001年より産業技術総合研究所)入所。プログラミング言語、ソフトウエア工学の研究に従事。2005年より計算論的神経科学の研究に従事。 「全脳アーキテクチャ解明に向けて」

◎ 全脳アーキテクチャ・イニシアティブ 山川宏

1987年3月東京理科大学理学部卒業。1992年東京大学で神経回路による強化学習モデル研究で工学博士取得。同年(株)富士通研究所入社後、概念学習、認知アーキテクチャ、教育ゲーム、将棋プロジェクト等の研究に従事。フレーム問題(人工知能分野では最大の基本問題)を脳の計算機能を参考とした機械学習により解決することを目指している。

◎ 東京大学 教授 松尾豊

1997年東京大学工学部卒業。2002年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。博士(工学)。産総研、スタンフォード大学等を経て、2007年から東京大学勤務。深層学習を中心とする人工知能の研究に従事。産学連携やスタートアップの育成などにも取り組む。 http://ymatsuo.com/japanese/

全脳アーキテクチャ・イニシアティブ創設賛助会員

株式会社ドワンゴトヨタ自動車株式会社パナソニック株式会社株式会社IPパートナーズ株式会社東芝

全脳アーキテクチャ・イニシアティブでは、賛助会員を募集しております。賛助会員に登録いただきますと、当サイトに貴団体ロゴとホームページへのリンク掲載や、各種イベントの優先参加など、さまざまな特典がございます。詳しくは、こちらをご覧ください。





これまでに開催された勉強会の内容

第33回 全脳アーキテクチャ勉強会 テーマ:Biologically Plausible Agents Interactionは有望か

  • 社会的承認による定義をされたAGIに向けたHAIとWBAの役割 | 大澤 正彦(日本大学) *HAIとWBAのアプローチの差異と接合点から見るインタラクションのデザイン | 坂本 孝丈(静岡大学)

第32回 全脳アーキテクチャ勉強会 テーマ:脳の一般原理に基づく認知発達と発達障害

  • 当事者研究について | 熊谷 晋一郎(東京大学) *神経回路モデルによる予測符号化理論の構成的検証 | 長井 志江(東京大学)

第31回 全脳アーキテクチャ勉強会 テーマ:予測する脳と主体性の現象学

  • 自由エネルギー原理からエナクティビズムへ | 吉田 正俊(北海道大学) *「境界のない外」をどう考えられるか?──現象学の観点から | 田口 茂(北海道大学)

第30回 全脳アーキテクチャ勉強会 テーマ:汎用AIと共生インタラクション

  • Brain-Computer interfaceによる脳とAIのインタラクション | 栁澤 琢史(大阪大学) *ヒューマンエージェントインタラクション:AIとHCIの葛藤 | 今井 倫太(慶應義塾大学)

第29回 全脳アーキテクチャ勉強会 テーマ:脳と創造性

  • ひらめきは準備された心にやってくる ー認知科学における創造性研究ー | 三輪 和久(名古屋大学)
  • 創造性における多角的なアプローチ ー認知・身体・他者ー | 清水 大地(東京大学)

第28回 全脳アーキテクチャ勉強会 テーマ:社会性の認知モデル

  • ナイーブな欲求に基づくインタラクションの始まりとデザイン | 竹内 勇剛(静岡大学)
  • 社会性の認知脳メカニズム | 嶋田 総太郎(明治大学)
  • 「心の理論」の計算論的モデリング | 中橋 亮(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)

第27回 全脳アーキテクチャ勉強会 テーマ:確率的グラフィカルモデルと脳

  • 動的ボルツマンマシンとPommerman | 恐神 貴行(IBM 東京基礎研究所)
  • 確率的グラフィカルモデルと離散構造処理 | 石畠 正和(NTT コミュニケーション科学基礎研究所)

第26回 全脳アーキテクチャ勉強会 テーマ:自由エネルギー原理

  • 正解のない問題の解決: 実用的知能と行動選択の心理学 | 熊田 孝恒(京都大学)
  • 感情と感情障害のしくみ -自由エネルギー原理の観点からとらえ直す- | 乾 敏郎(追手門学院大学)

第25回 全脳アーキテクチャ勉強会 テーマ:計算論的精神医学

  • エンジニアのための計算論的精神医学 | 浅川 伸一(東京女子大学)
  • 計算論的精神医学:脳の計算理論に基づく精神障害の病態理解 | 山下 祐一(国立精神・神経医療研究センター)

第24回 全脳アーキテクチャ勉強会

  • トップダウン制約からの強化学習と社会学習 | 高橋 達二(東京電機大学)
  • 仮説生成に向けた等価性構造抽出 | 佐藤 聖也(東京電機大学)
  • 現代人工知能によって何が変わるのだろうか | 前田 英作(東京電機大学)
  • アブダクションは具体的に研究しうる〜遮蔽補完の計算論〜 | 坂本 一寛(東北医科薬科大学)

第23回 全脳アーキテクチャ勉強会&第4回WBAハッカソン説明会 テーマ:脳における強化学習

  • 強化学習 もう一つの源流:分類子システム | 荒井 幸代(千葉大学)
  • 脳における強化学習| 太田宏之先生(防衛医大)

第22回 全脳アーキテクチャ勉強会 テーマ:自律性と汎用性

  • 創発インタラクションの意義:機能分化に対する変分原理と数理モデル | 津田 一郎(中部大学創発学術院)
  • デザインされた行動から自律発達的な行動へ:インテリジェンスダイナミクスに関して | 藤田 雅博(ソニー株式会社)
  • 勉強会概要と発表資料

第21回 全脳アーキテクチャ勉強会 テーマ:「推論」

  • 【脳科学】前頭葉での推論 | 坂上雅道(玉川大学)
  • 【認知科学】人の推論過程 | 服部雅史(立命館大)
  • 【人工知能】ベイジアンネット | 植野真臣(電気通信大学)
  • 勉強会概要と発表資料

第20回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 海馬における文脈表現

第19回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 脳・人工知能とアナログ計算・量子計算

第18回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 全脳規模計算

第17回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 失語症と発達性ディスレクシア ~

  • 失語症と発達性ディスレクシア
  • 脳内神経繊維連絡と失語症
  • 発達性ディスレクシア - 生物学的原因から対応まで

第16回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 人工知能は意味をどう獲得するのか ~

  • ヒト大脳皮質における意味情報表現
  • 画像キャプションの自動生成

第15回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 知能における進化・発達・学習 ~

第14回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 深層学習を越える新皮質計算モデル ~

  • 大脳新皮質のマスターアルゴリズムの候補としての Hierarchical Temporal Memory (HTM) 理論
  • サル高次視覚野における物体像の表現とそのダイナミクス
  • 勉強会概要と発表資料

第13回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ コネクトームと人工知能 ~

第12回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 脳の学習アーキテクチャー ~

第11回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ Deep Learning の中身に迫る ~

  • 深層学習の学習過程における相転移
  • Deep Neural Networks の力学的解析
  • SkymindのDeep Learning への取り組み
  • 勉強会概要と発表資料

第10回 全脳アーキテクチャ勉強会 「全脳アーキテクチャのいま」~ 全脳アーキテクチャプロジェクトとそれをとりまく周辺の最新状況報告 ~

  • 全脳アーキテクチャの全体像
  • 人工知能の難問と表現学習
  • 全脳アーキテクチャと大脳皮質モデル BESOM の実用化研究の構想
  • 全脳アーキテクチャを支えるプラットフォーム
  • 人工知能・ロボット次世代技術開発
  • 汎用人工知能に向けた認知アーキテクチャが解決するべき知識の課題
  • 感情モデルと対人サービス
  • 若手の会の活動報告
  • 勉強会概要と発表資料

第9回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 実世界に接地する言語と記号 ~

  • 脳内視覚情報処理における物体表現の理解を目指して ~ Deep neural network の利用とブレイン・マシン・インタフェースへの応用 ~
  • 記号創発ロボティクス ~内部視点から見る記号系組織化への構成論的アプローチ~
  • 脳科学から見た言語の計算原理
  • 勉強会概要と発表資料

第8回 全脳アーキテクチャ勉強会 時系列データ ~ 脳と機械学習技術は時間をどう扱うのか ~

  • 脳における時間順序判断の確率論的最適化
  • 順序とタイミングの神経回路モデル
  • 深層学習によるロボットの感覚運動ダイナミクスの学習
  • 勉強会概要と発表資料

第7回 全脳アーキテクチャ勉強会 感情 ~ 我々の行動を支配する価値の理解にむけて ~

  • 感情の進化 ~ サルとイヌに見られる感情機能 ~
  • 情動の神経基盤 ~ 負情動という生物にとっての価値はどのように作られるか? ~
  • 感情の工学モデルについて ~ 音声感情認識及び情動の脳生理信号分析システムに関する研究 ~
  • 勉強会概要と発表資料

第6回 全脳アーキテクチャ勉強会 統合アーキテクチャー ~ 神経科学分野と AI 分野の研究蓄積の活用に向けて ~

  • 分散と集中:全脳ネットワーク分析が示唆する統合アーキテクチャ
  • 脳の計算アーキテクチャ:汎用性を可能にする全体構造
  • 認知機能実現のための認知アーキテクチャ
  • 勉強会概要と発表資料

第5回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 意思決定 深いゴール探索と深い強化学習の技術をヒントにして、前頭前野の機構の解明を目指す ~

  • Deep Learning とベイジアンネットと強化学習を組み合わせた機構による、 前頭前野周辺の計算論的モデルの構想
  • BDI ― モデル、アーキテクチャ、論理 ―
  • 強化学習から見た意思決定の階層
  • 勉強会概要と発表資料

第4回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 機械学習と神経科学の融合の先に目指す超知能 ~

  • 全脳アーキテクチャ主旨説明
  • AI の未解決問題と Deep Learning
  • 脳の主要な器官の機能とモデル
  • 脳をガイドとして超脳知能に至る最速の道筋を探る
  • 自然な知覚を支える脳情報表現の定量理解
  • 脳型コンピュータの可能性
  • 勉強会概要と発表資料

第3回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 海馬:脳の自己位置推定と地図作成のアルゴリズム ~

  • 「SLAM の現状と鼠の海馬を模倣した RatSLAM」
  • 「海馬神経回路の機能ダイナミクス」
  • 「人工知能 (AI) 観点から想定する海馬回路の機能仮説」
  • 勉強会概要と発表資料

第2回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 大脳皮質と Deep Learning ~

  • 「大脳皮質と Deep Learning」
  • 「視覚皮質の計算論的モデル ~ 形状知覚における図地分離と階層性 ~」
  • 「Deep Learning 技術の今」
  • WBA の実現に向けて: 大脳新皮質モデルの視点から
  • 勉強会概要と発表資料

第1回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 機械学習と神経科学の融合の先に目指す超知能 ~

  • 勉強会開催の主旨説明
  • AI の未解決問題と Deep Learning
  • 脳の主要な器官の機能とモデル
  • 脳を参考として人レベル AI を目指す最速の道筋
  • 勉強会概要と発表資料

全脳アーキテクチャ勉強会の開始背景(2013年12月)

人間の脳全体構造における知的情報処理をカバーできる全脳型 AI アーキテクチャを工学的に実現できれば、人間レベル、さらにそれ以上の人工知能が実現可能になります。これは人類社会に対して、莫大な富と利益をもたらすことが予見されます。例えば、検索や広告、自動翻訳や対話技術、自動運転やロボット、そして金融や経済、政治や社会など、幅広い分野に大きな影響を与えるでしょう。

私達は、この目的のためには、神経科学や認知科学等の知見を参考としながら、機能的に分化した脳の各器官をできるだけ単純な機械学習器として解釈し、それら機械学習器を統合したアーキテクチャを構築することが近道であると考えています。

従来において、こうした試みは容易ではないと考えられてきましたが、状況は変わりつつあります。すでに、神経科学分野での知見の蓄積と、計算機速度の向上を背景に、様々な粒度により脳全体の情報処理を再現/理解しようとする動きが欧米を中心に本格化しています。 また Deep Learning などの機械学習技術のブレークスルー、大脳皮質ベイジアンネット仮説などの計算論的神経科学の進展、クラウドなどの計算機環境が充実してきています。

こうした背景を踏まえるならば、全脳型 AI アーキテクチャの開発は世界的に早々に激化してくる可能性さえあります。 そこで私達は、2020年台前半までに最速で本技術を実現できるロードマップを意識しながら、この研究の裾野を広げていく必要があると考えています。 そしてこのためには、情報処理技術だけでなく、ある程度のレベルにおいて神経科学等の関連分野の知見を幅広く理解しながら、情熱をもってこの研究に挑む多くの研究者やエンジニアの参入が必要と考えています。全脳アーキテクチャ・イニシアティブは、作業記憶タスクを解く全脳アーキテクチャ(プログラム)を作成するオンラインハッカソン(第5回WBAハッカソン※)を8月末まで開催しています。 https://wba-initiative.org/18626/ ※「作業記憶」とは、タスクを解くのに必要な短期の記憶のことです。 ※「ハッカソン」とは、ソフトウエア開発者が個人やチームで参加し、一定期間集中的にプログラムの開発やサービスの考案などの共同作業を行い、その技能やアイデアを競う催しのことです(Webilo, Wikipedia)。 今回は数ヶ月にわたるオンライン競技の形をとっています。

第2回WBAレクチャーは、この第5回WBAハッカソンの説明会で、以下のような内容を提供します: 背景となる脳構造の理解につながるレクチャー 実際に動くサンプルコードを用い、タスクを解く一連の手順を経験していただく「ハンズオン」 一人では参加はできないけれど、チームならといった方へのチームビルディングの機会 ハッカソンの概要 今回のハッカソンで課題となる作業記憶タスクは、表示される色、形、位置関係を持つ画像を記憶した後、表示された2つの画像の中で同じ特徴(色、形、位置関係のどれか)を持つものを選ぶというものです(詳しくはハッカソン募集案内を参考)。 参加される方が作成するプログラムは、視覚情報による作業記憶に関わる脳構造を模した設計であることが求められます。例えば、網膜に入った視覚情報が一次視覚野を経由して高次視覚野へ投射し、さらに作業記憶に関わる脳領域(記憶、報酬、判断など)と連動するといった形のものを作成します。今回のWBAレクチャーでは、提供されているサンプルコードについても説明を行います。 ハッカソンへのエントリーは、①タスクの正解率、② 実装がどれだけ脳の仕組みに近いか、という点で総合評価されます。

ハンズオンの参加もしたい方は、以下の事前準備などもお願いできれば幸いです。もちろん、見学のみの参加でも大歓迎です。

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Fujii

Fujii published 第3回 WBAレクチャー[オンライン].

10/13/2021 22:01

第3回 WBAレクチャー[オンライン] を公開しました!

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全脳アーキテクチャ勉強会

脳全体のアーキテクチャに学び人間のような汎用人工知能を創る(工学)

Number of events 38

Members 1897

Ended

2021/11/17(Wed)

18:30
20:40

You cannot RSVP if you are already participating in another event at the same date.

Registration Period
2021/10/13(Wed) 22:00 〜
2021/11/17(Wed) 16:30

Location

オンライン

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武藤 淳

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shellmk

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sekky_papa

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kji

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yt

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Yoichi_Saito

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Hiroshi Watanabe

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TakayukiIzumi

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