Registration info |
一般参加枠 ¥1300 (Pre-pay)
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学生参加枠 Free
Standard (Lottery Finished)
一般参加+懇親会枠 ¥4800 (Pre-pay)
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学生参加+懇親会枠 ¥1500 (Pre-pay)
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Cancel/Refund Policy: やむを得ずキャンセルされる場合は、参加費用の払い戻しをします。連絡先のメールアドレスへご連絡ください。※ 懇親会枠での当日キャンセルは返金出来ません。ご了承下さい。 |
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Description
第29回 全脳アーキテクチャ勉強会
テーマ:脳と創造性
開催趣旨:創造性は、新しく・質が高く・適切なアイデアや物事を生み出す能力であり、科学的発見に代表される高度なレベルから日々の工夫といった日常のレベルまで様々なレベルで存在する。創造性はまた、ヒトの知性を特徴づける能力でもある。近年の脳機能イメージング研究によると、脳におけるデフォルトモードネットワーク(default mode network)と執行機能ネットワーク(executive control network)の二種類のネットワークが創造性に関与していることが示唆されている。 しかし、脳機能イメージングの結果だけからでは、どのような情報処理によって創造性が実現されているのかは分からない。そこで、三輪先生と清水先生に認知科学の分野での創造性に関する研究を紹介していただく。これらをベースにして、創造性を備えた汎用人工知能を実現するために必要なアイデアを得ることを期待する。
勉強会開催詳細
- 日 時:2020年01月31日(金) 18:00~21:00
- 会 場:パナソニックラボラトリー東京 東京都中央区銀座8丁目21番1号 汐留浜離宮ビル 6F
- 定 員:100名
- 主 催:NPO法人 全脳アーキテクチャ・イニシアティブ
- 協 賛:パナソニック株式会社
参加枠/参加費について
参加費:
今回より、一般の参加枠を有料とさせて頂きます。 今後とも、当勉強会を末永く続けてゆくために、第29回以降は、主要な支出である講師の謝金・交通費等の必要経費について、参加者(学生以外)に分担していただく方針とさせていただきます。参加をご検討の皆様には何卒ご理解いただけますと幸いでです。
一般参加枠:
先着順になります。確実に参加されたい場合は、運営ボランティアによる参加を推奨します。 運営ボランティアになりますと、勉強会の記録用動画も見られますのでオススメです。お支払い頂いた代金はすべて、今回の講師謝礼金に充当させて頂きます。
ボランティアの詳細情報、お申込みはこちら
学生参加枠:
学生のみが応募できる、無料の抽選枠です。募集締切になりましたら Connpass よりメールでの通知があります。
懇親会枠:
こちらは、勉強会と懇親会(情報交換会)の双方に参加できる枠です。 先着順のため、枠に空きがある場合はお申し込み頂いた時点で参加が確定します。 懇親会は登壇者の参加率が高く、多くの参加者が直接意見交換されています。 また「興味はあるけど解らないことばかり」といった方も歓迎です。
講演スケジュール
時間 | 内容 | 講演者 |
---|---|---|
17:30 | 開場 | |
18:00 | 開会の挨拶 | 森川幸治(パナソニック) |
18:05 | 会場説明 | 山川 宏(全脳アーキテクチャ・イニシアティブ) |
18:10 | 導入 | 中谷 裕教(東海大学) |
18:25 | ひらめきは準備された心にやってくる ー認知科学における創造性研究ー | 三輪 和久(名古屋大学) |
19:10 | 休憩(10分) | |
19:20 | 創造性における多角的なアプローチ ー認知・身体・他者ー | 清水 大地(東京大学) |
19:55 | まとめ | 中谷 裕教(東海大学) |
20:10 | ディスカッション | |
20:40 | Closing Remark | 山川 宏(全脳アーキテクチャ・イニシアティブ) |
20:50 | 終了 | |
21:10 | 懇親会 | BEER DINING 銀座ライオン 汐留店 |
ひらめきは準備された心にやってくる ー認知科学における創造性研究ー
講演者:三輪 和久(名古屋大学)
概要: 導入として、人間の創造性に関する様々な見方(例えば、特別な能力/一般的能力)を示しつつ、それぞれの創造観に基づく研究アプローチを説明し、認知科学、認知心理学の領域で、創造性がどのように探求されてきたのかを紹介する。実験に基づく創造性研究の具体例として、創造的認知アプローチを紹介し、そこで明らかにされてきた重要な要因として、「適度な制約」について説明する。さらに、頭の中でどんなに素晴らしいアイデアを考えついたとしても、それを具体化する際には、様々な課題が現れることから、アイデアの物理的具現のプロセスを検討した実験を示し、その課題を明らかにする。 人間の創造性に深く関わる現象として、ひらめき(前触れなく突然訪れるアイデアの発見)がある。ひらめきは、認知科学において、洞察問題解決として研究されてきた。洞察問題解決研究の概要を紹介しつつ、ひらめきがどのようにして訪れるかを示す。ひらめきは、意識と無意識(顕在的思考と潜在的思考)の相互作用によってもたらされるとされている。とりわけ、無意識のレベルにおいて、ひらめきが生まれる準備がどのように整えられてゆくのかについて、実験を通して明らかにされてきた知見を示す。
創造性における多角的なアプローチ ー認知・身体・他者ー
講演者:清水 大地(東京大学)
概要: 全体として、人間の創造活動がいかに営まれるのかというその過程と関連する心理学・認知科学の研究を紹介する。まず、創造活動においてその重要性が主張されてきたアイデア生成やImagination(想像)に関する研究知見を紹介する。アイデア生成については、その程度の測定手法でもDivergent Thinking Tests(拡散的思考課題)やアイデア生成課題を取り上げつつ、人のアイデア生成にいかなる特徴が見られるのか、それらがいかなる状況において抑制・促進されうるかを過去の研究に基づき説明する。 その上で、アイデア生成を促進する可能性を持つ要素としての身体性について、アイデア生成課題・ダンス・絵画等を対象とした研究を紹介しつつ提案・議論を行う。人の高次認知における身体の重要性は議論が行われて久しいが、創造活動過程においてそれらがいかなる影響を与えうるのか、いかなる過程を経て影響を与えるのか、といった点については十分な議論は行われていない。以上の点に関してモーションキャプチャーシステムを利用したケーススタディ等に基づいた提案を行いつつ、その枠組みに関する議論を上記のアイデア生成の知見を踏まえて行う。また、脳機能イメージング研究により明らかにされた脳活動ネットワークと拡散的思考の関係についても議論する。
運営スタッフ
- プログラム委員長:中谷 裕教
- 実行委員長:生島 高裕
- 司会:山川 宏
- 懇親会幹事:横田 浩紀
- 会場担当:森川 幸治、生島 高裕
- 当日会場準備:荒川 直哉、大内 洋三
- connpass:藤井 烈尚
- 写真/動画撮影:門前 一馬
- SNS告知:荒川 直哉
- 会場マイク担当:丸本 椋太、大内 洋三
- 備品:荒川 直哉
全脳アーキテクチャ勉強会オーガナイザー
◎ 産業技術総合研究所 人工知能研究センター 一杉裕志
1990年東京工業大学大学院情報科学専攻修士課程修了。1993年東京大学大学院情報科学専攻博士課程修了。博士(理学)。同年電子技術総合研究所(2001年より産業技術総合研究所)入所。プログラミング言語、ソフトウエア工学の研究に従事。2005年より計算論的神経科学の研究に従事。 「全脳アーキテクチャ解明に向けて」
◎ 全脳アーキテクチャ・イニシアティブ 山川宏
1987年3月東京理科大学理学部卒業。1992年東京大学で神経回路による強化学習モデル研究で工学博士取得。同年(株)富士通研究所入社後、概念学習、認知アーキテクチャ、教育ゲーム、将棋プロジェクト等の研究に従事。フレーム問題(人工知能分野では最大の基本問題)を脳の計算機能を参考とした機械学習により解決することを目指している。
◎ 東京大学 教授 松尾豊
1997年東京大学工学部卒業。2002年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。博士(工学)。産総研、スタンフォード大学等を経て、2007年から東京大学勤務。深層学習を中心とする人工知能の研究に従事。産学連携やスタートアップの育成などにも取り組む。 http://ymatsuo.com/japanese/
全脳アーキテクチャ・イニシアティブ創設賛助会員
全脳アーキテクチャ・イニシアティブでは、賛助会員を募集しております。賛助会員に登録いただきますと、当サイトに貴団体ロゴとホームページへのリンク掲載や、各種イベントの優先参加など、さまざまな特典がございます。詳しくは、こちらをご覧ください。
これまでに開催された勉強会の内容
第28回 全脳アーキテクチャ勉強会 テーマ:社会性の認知モデル
- ナイーブな欲求に基づくインタラクションの始まりとデザイン | 竹内 勇剛(静岡大学)
- 社会性の認知脳メカニズム | 嶋田 総太郎(明治大学)
- 「心の理論」の計算論的モデリング | 中橋 亮(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)
第27回 全脳アーキテクチャ勉強会 テーマ:確率的グラフィカルモデルと脳
- 動的ボルツマンマシンとPommerman | 恐神 貴行(IBM 東京基礎研究所)
- 確率的グラフィカルモデルと離散構造処理 | 石畠 正和(NTT コミュニケーション科学基礎研究所)
第26回 全脳アーキテクチャ勉強会 テーマ:自由エネルギー原理
- 正解のない問題の解決: 実用的知能と行動選択の心理学 | 熊田 孝恒(京都大学)
- 感情と感情障害のしくみ -自由エネルギー原理の観点からとらえ直す- | 乾 敏郎(追手門学院大学)
第25回 全脳アーキテクチャ勉強会 テーマ:計算論的精神医学
- エンジニアのための計算論的精神医学 | 浅川 伸一(東京女子大学)
- 計算論的精神医学:脳の計算理論に基づく精神障害の病態理解 | 山下 祐一(国立精神・神経医療研究センター)
第24回 全脳アーキテクチャ勉強会
- トップダウン制約からの強化学習と社会学習 | 高橋 達二(東京電機大学)
- 仮説生成に向けた等価性構造抽出 | 佐藤 聖也(東京電機大学)
- 現代人工知能によって何が変わるのだろうか | 前田 英作(東京電機大学)
- アブダクションは具体的に研究しうる〜遮蔽補完の計算論〜 | 坂本 一寛(東北医科薬科大学)
第23回 全脳アーキテクチャ勉強会&第4回WBAハッカソン説明会 テーマ:脳における強化学習
- 強化学習 もう一つの源流:分類子システム | 荒井 幸代(千葉大学)
- 脳における強化学習| 太田宏之先生(防衛医大)
第22回 全脳アーキテクチャ勉強会 テーマ:自律性と汎用性
- 創発インタラクションの意義:機能分化に対する変分原理と数理モデル | 津田 一郎(中部大学創発学術院)
- デザインされた行動から自律発達的な行動へ:インテリジェンスダイナミクスに関して | 藤田 雅博(ソニー株式会社)
- 勉強会概要と発表資料
第21回 全脳アーキテクチャ勉強会 テーマ:「推論」
- 【脳科学】前頭葉での推論 | 坂上雅道(玉川大学)
- 【認知科学】人の推論過程 | 服部雅史(立命館大)
- 【人工知能】ベイジアンネット | 植野真臣(電気通信大学)
- 勉強会概要と発表資料
第20回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 海馬における文脈表現
- 海馬とエピソード記憶 ―脳は物語をいかに表現するか?―
- 全脳における海馬の計算論
- 第20回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 海馬における文脈表現 まとめ (togetter)
第19回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 脳・人工知能とアナログ計算・量子計算
- アナログ計算機と計算可能性
- 量子アニーリングのこれまでとこれから
- 第19回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 脳・人工知能とアナログ計算・量子計算〜 まとめ (togetter)
第18回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 全脳規模計算
- 全脳シミュレーション
- 時間領域アナログ方式で脳の演算効率に迫る
- 第18回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 全脳規模計算 ~ まとめ (togetter)
第17回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 失語症と発達性ディスレクシア ~
- 失語症と発達性ディスレクシア
- 脳内神経繊維連絡と失語症
- 発達性ディスレクシア - 生物学的原因から対応まで
第16回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 人工知能は意味をどう獲得するのか ~
- ヒト大脳皮質における意味情報表現
- 画像キャプションの自動生成
第15回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 知能における進化・発達・学習 ~
- ヒトの知性の進化
- 発達する知能 -ことばの学習を可能にする能力―
- 勉強会概要と発表資料
第14回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 深層学習を越える新皮質計算モデル ~
- 大脳新皮質のマスターアルゴリズムの候補としての Hierarchical Temporal Memory (HTM) 理論
- サル高次視覚野における物体像の表現とそのダイナミクス
- 勉強会概要と発表資料
第13回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ コネクトームと人工知能 ~
- コネクトームの活用とその近未来
- 脳全体の機能に迫る
- 勉強会概要と発表資料
第12回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 脳の学習アーキテクチャー ~
- 脳の学習アーキテクチャ
- パネルディスカッション「神経科学と全脳アーキテクチャ」
- 勉強会概要と発表資料
第11回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ Deep Learning の中身に迫る ~
- 深層学習の学習過程における相転移
- Deep Neural Networks の力学的解析
- SkymindのDeep Learning への取り組み
- 勉強会概要と発表資料
第10回 全脳アーキテクチャ勉強会 「全脳アーキテクチャのいま」~ 全脳アーキテクチャプロジェクトとそれをとりまく周辺の最新状況報告 ~
- 全脳アーキテクチャの全体像
- 人工知能の難問と表現学習
- 全脳アーキテクチャと大脳皮質モデル BESOM の実用化研究の構想
- 全脳アーキテクチャを支えるプラットフォーム
- 人工知能・ロボット次世代技術開発
- 汎用人工知能に向けた認知アーキテクチャが解決するべき知識の課題
- 感情モデルと対人サービス
- 若手の会の活動報告
- 勉強会概要と発表資料
第9回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 実世界に接地する言語と記号 ~
- 脳内視覚情報処理における物体表現の理解を目指して ~ Deep neural network の利用とブレイン・マシン・インタフェースへの応用 ~
- 記号創発ロボティクス ~内部視点から見る記号系組織化への構成論的アプローチ~
- 脳科学から見た言語の計算原理
- 勉強会概要と発表資料
第8回 全脳アーキテクチャ勉強会 時系列データ ~ 脳と機械学習技術は時間をどう扱うのか ~
- 脳における時間順序判断の確率論的最適化
- 順序とタイミングの神経回路モデル
- 深層学習によるロボットの感覚運動ダイナミクスの学習
- 勉強会概要と発表資料
第7回 全脳アーキテクチャ勉強会 感情 ~ 我々の行動を支配する価値の理解にむけて ~
- 感情の進化 ~ サルとイヌに見られる感情機能 ~
- 情動の神経基盤 ~ 負情動という生物にとっての価値はどのように作られるか? ~
- 感情の工学モデルについて ~ 音声感情認識及び情動の脳生理信号分析システムに関する研究 ~
- 勉強会概要と発表資料
第6回 全脳アーキテクチャ勉強会 統合アーキテクチャー ~ 神経科学分野と AI 分野の研究蓄積の活用に向けて ~
- 分散と集中:全脳ネットワーク分析が示唆する統合アーキテクチャ
- 脳の計算アーキテクチャ:汎用性を可能にする全体構造
- 認知機能実現のための認知アーキテクチャ
- 勉強会概要と発表資料
第5回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 意思決定 深いゴール探索と深い強化学習の技術をヒントにして、前頭前野の機構の解明を目指す ~
- Deep Learning とベイジアンネットと強化学習を組み合わせた機構による、 前頭前野周辺の計算論的モデルの構想
- BDI ― モデル、アーキテクチャ、論理 ―
- 強化学習から見た意思決定の階層
- 勉強会概要と発表資料
第4回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 機械学習と神経科学の融合の先に目指す超知能 ~
- 全脳アーキテクチャ主旨説明
- AI の未解決問題と Deep Learning
- 脳の主要な器官の機能とモデル
- 脳をガイドとして超脳知能に至る最速の道筋を探る
- 自然な知覚を支える脳情報表現の定量理解
- 脳型コンピュータの可能性
- 勉強会概要と発表資料
第3回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 海馬:脳の自己位置推定と地図作成のアルゴリズム ~
- 「SLAM の現状と鼠の海馬を模倣した RatSLAM」
- 「海馬神経回路の機能ダイナミクス」
- 「人工知能 (AI) 観点から想定する海馬回路の機能仮説」
- 勉強会概要と発表資料
第2回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 大脳皮質と Deep Learning ~
- 「大脳皮質と Deep Learning」
- 「視覚皮質の計算論的モデル ~ 形状知覚における図地分離と階層性 ~」
- 「Deep Learning 技術の今」
- WBA の実現に向けて: 大脳新皮質モデルの視点から
- 勉強会概要と発表資料
第1回 全脳アーキテクチャ勉強会 ~ 機械学習と神経科学の融合の先に目指す超知能 ~
- 勉強会開催の主旨説明
- AI の未解決問題と Deep Learning
- 脳の主要な器官の機能とモデル
- 脳を参考として人レベル AI を目指す最速の道筋
- 勉強会概要と発表資料
全脳アーキテクチャ勉強会の開始背景(2013年12月)
人間の脳全体構造における知的情報処理をカバーできる全脳型 AI アーキテクチャを工学的に実現できれば、人間レベル、さらにそれ以上の人工知能が実現可能になります。これは人類社会に対して、莫大な富と利益をもたらすことが予見されます。例えば、検索や広告、自動翻訳や対話技術、自動運転やロボット、そして金融や経済、政治や社会など、幅広い分野に大きな影響を与えるでしょう。
私達は、この目的のためには、神経科学や認知科学等の知見を参考としながら、機能的に分化した脳の各器官をできるだけ単純な機械学習器として解釈し、それら機械学習器を統合したアーキテクチャを構築することが近道であると考えています。
従来において、こうした試みは容易ではないと考えられてきましたが、状況は変わりつつあります。すでに、神経科学分野での知見の蓄積と、計算機速度の向上を背景に、様々な粒度により脳全体の情報処理を再現/理解しようとする動きが欧米を中心に本格化しています。 また Deep Learning などの機械学習技術のブレークスルー、大脳皮質ベイジアンネット仮説などの計算論的神経科学の進展、クラウドなどの計算機環境が充実してきています。
こうした背景を踏まえるならば、全脳型 AI アーキテクチャの開発は世界的に早々に激化してくる可能性さえあります。 そこで私達は、2020年台前半までに最速で本技術を実現できるロードマップを意識しながら、この研究の裾野を広げていく必要があると考えています。 そしてこのためには、情報処理技術だけでなく、ある程度のレベルにおいて神経科学等の関連分野の知見を幅広く理解しながら、情熱をもってこの研究に挑む多くの研究者やエンジニアの参入が必要と考えています。
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